ロゴ制作で迷わないためには!考え方の基本と制作の工程を徹底解説

12ロゴ制作 考え方

ロゴは企業やブランドの顔とも言える存在です。しかし、ロゴを作りたいと思っても、ただ見た目が美しければよいわけではありません。伝えたい理念やビジョン、ブランドの個性までがきちんと表現されていなければ、どんなに洗練されたビジュアルでも記憶に残らないのです。

 

最近では、ロゴデザインに取り組む企業の約7割が認識のされ方や印象の統一に課題を感じていると言われています。なぜなら、ロゴが媒体や場面によってバラバラに見えると、顧客の信頼を損ねるリスクがあるからです。その原因の多くは考え方やコンセプトが不明確なまま進めてしまっている点にあります。

 

本記事では、プロのデザイナーが実践しているロゴ制作の工程や、効果的なブランディングを生むための思考過程を初心者にも分かりやすく解説していきます。フォントやカラーの選択理由、ターゲット層の分析方法、ロゴタイプやシンボルマークの意味づけ、さらには商標登録の注意点まで、すべてのステップに戦略的な意図が必要です。

 

読み進めるうちに、何を優先すべきか、どのようにコンセプトを形にするのかがクリアになり、自社のロゴ制作に必要な要素が見えてきます。時間や費用を無駄にしないためにも、まずは考え方から整えていきましょう。

 

ロゴ制作でブランド価値を高める - 株式会社SECプランニング

株式会社SECプランニングは、企業や店舗の周年記念やリニューアルに伴うロゴ制作を中心に、お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、寄り添ったプランをご提案しております。ブランドイメージを決定づける大切なデザインを、お客様と共に考え、満足いただける形で作り上げます。また、名刺や車両へのマーキングなど、ものづくり視点のデザインも提供しております。デザイン作成からアイテム展開、運用管理まで一貫して対応するVISサービスもご用意しております。

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住所〒103-0023東京都中央区日本橋本町3丁目8−7 東亜ビル 2階
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ロゴ制作の考え方とは

ロゴデザインにおいて、一般的に注目されやすいのは見た目の美しさやおしゃれな雰囲気ですが、実はもっと重要なのが考え方、つまり思考過程です。見た目だけを整えても、そこにブランドの本質が表れていなければ、印象に残るロゴにはなりません。ロゴは単なる装飾ではなく、ブランドの価値や理念、さらには目指す世界観を一目で伝えるメッセージツールだからです。

 

本質的に考えるべきポイントとして、まずロゴを通してどのような価値を届けたいのかを明確にする必要があります。ロゴが象徴するブランドの理念やビジョン、提供するサービスの強み、競合との差別化要素などを掘り下げて整理していくことで、はじめて何を伝えるべきかが見えてきます。そして、その上でフォントやカラー、形状、図形、バランスといった視覚的な要素に落とし込むことで、考え方がビジュアル化されていくのです。

 

思考の整理と設計の精度を高めるために、以下のような要素を明文化しておくとロゴ制作における軸がブレません。たとえばブランド理念では、その企業や団体が社会にどのような価値を提供し、どのような信念を持って活動しているのかを言語化します。ターゲット層については、性別・年齢・職業・価値観などの条件から、どのような人物を主な対象にしているのかを具体的にイメージします。また、競合分析においては、業界内のロゴデザインの傾向や、差別化するために避けるべきポイントなどを洗い出します。

 

以下は、ロゴ制作時に明文化しておくべき主要な要素の一例です。

 

分析項目 意味と目的 実施タイミング
ブランド理念 ブランドが社会に対して何を約束するか、存在意義 初期ヒアリング直後
ターゲット層 性別、年齢、職業、価値観など、想定されるユーザー像 リサーチ段階
競合分析 業界内のロゴ傾向や差別化ポイントの抽出 コンセプト設計時
使用媒体 ロゴが使われる場所やサイズ(Web、印刷、看板など) デザイン前の設計段階
キービジュアル 企業が大切にしたいモチーフや象徴的な形 ビジュアル展開前

 

ロゴに対して十分な思考がなされていないと、いくら見た目を整えても何を伝えたいのかが不明瞭になり、視覚的な印象に頼るしかなくなります。その結果、業界の中で埋もれてしまうような、ありきたりなロゴになりがちです。たとえば、派手な配色に頼っただけで業種との親和性が薄い、記号化されすぎて理解しづらい、細部にこだわりすぎて小さく表示すると潰れてしまう、などがよくある失敗の例です。これらはすべて、デザインではなく設計思考の欠如によって生じています。

 

一方で、考え方に基づいて設計されたロゴは、視認性が高く、用途に応じて展開しやすく、かつメッセージ性にも優れているという特長を持ちます。名刺・Web・パッケージ・SNSなど、さまざまな場所で使われてもロゴがブレることなく、ブランドとしての一貫性を保つことができます。こうしたロゴは、企業や団体にとって長く使い続けられる資産となり、ブランドの信頼性や認知度向上にも大きく貢献します。

 

ロゴ制作の流れと工程

ロゴ制作の最初のステップであるテーマの決定は、単なる出発点ではありません。この工程が不明確なまま次のステップに進むと、後々の制作や評価の軸がぶれてしまい、結果的にブランドの核となるロゴの完成度に大きな影響を及ぼします。だからこそ、ロゴデザインにおいて最も時間をかけて丁寧に取り組むべきが、このテーマの明確化という作業なのです。

 

ロゴ制作でいうテーマとは、単なるイメージワードの羅列ではなく、ブランドの存在意義や価値観、将来的に目指す方向性など、ビジネス全体の核となる哲学を言語化することを意味します。例えば、ブランドが持つ社会貢献の想いや独自の技術力顧客との関係性の重視などのキーワードを抽出し、それを伝えるロゴをどう表現していくのかが、このステップで考えるべき重要事項です。

 

この時に役立つのが、ビジョン・ミッション・バリューの3点セットを明文化する作業です。ビジョンは将来的に目指す理想の姿、ミッションは現在の役割、バリューは日々の活動指針となる価値観です。これらを言語化することで、ロゴに込めるべき意味や世界観が明確になり、視覚化するための方向性が見えてきます。単なるデザインのブレインストーミングに進む前に、まず言葉での整理を徹底することが、コンセプト設計における成功の鍵を握ります。

 

下記の表は、このステップ①テーマ決定で具体的に明文化・整理すべき内容を一覧にしたものです。

 

項目名 内容の要点 作業目的
ブランド理念 社会に提供する価値、存在意義、事業の本質 ロゴに反映すべき核を明確にする
ビジョン 将来像、理想的なゴール 長期的ブランド戦略と連携させる
ミッション 現在の役割、果たすべき使命 ロゴが象徴すべき活動方針を明確化
バリュー 日々の意思決定や行動の価値基準 ロゴに込めるべき精神性を抽出
使用媒体 Web・紙・看板・グッズなど使用予定の場面 ロゴの構成やサイズ・比率に反映
競合分析 他社ロゴとの違いや業界傾向を把握 差別化・独自性の明確化
コンセプトワード ブランドの特徴を象徴する単語群(信頼、自然、創造など) 視覚化すべき要素の整理と方向性設定

 

このように、考え方をもとに設計されたテーマがあることで、次のステップであるネーミングや図形化、配色、フォントの選定にも一貫性が生まれます。そして、デザインとしての完成度だけではなく、なぜそのロゴなのかという問いに対して確かな説明ができるロゴが完成します。それこそが、ブランドとして長期的に使われ、信頼を集め、顧客とのつながりを強化する本質的なロゴデザインにつながっていくのです。考え方の土台が揺らがなければ、多少の流行やデバイス環境の変化にも適応できる、普遍的価値を持つロゴとなるでしょう。

 

ロゴ制作でよくある後悔について

ロゴ制作に関して非常に多いトラブルの一つが、契約書の不備や著作権の認識不足に起因する問題です。見た目や納品データに目が行きがちなロゴデザインですが、実際には契約面を軽視したことにより、納品後にトラブルへと発展するケースは少なくありません。特に著作権の譲渡の有無や使用範囲の明確化が不十分な状態で進行すると、発注者と制作者の間で権利を巡る深刻な衝突が生じることになります。

 

まず、ロゴ制作における著作権について整理しておくと、基本的に著作権は制作したデザイナー側に自動的に帰属するという法的な前提があります。そのため、発注者が制作費を支払ったとしても、自動的に著作権を保有できるわけではありません。この認識のズレが、使用後のトラブルにつながっていきます。たとえばロゴを納品された後に、企業がそのロゴを販促物や別デザインへの転用に使った場合、著作権を持たない状態での二次利用と見なされ、追加の使用許諾料を請求されたり、使用差し止めを求められる事態にもなり得るのです。

 

このようなリスクを回避するためには、契約書で明確に著作権を譲渡するかどうか商標登録に関する許諾はあるか使用範囲をどこまでとするかを文書化しておくことが重要です。中でも使用範囲の記載は特に重要で、Webサイト、SNS、名刺、印刷物、看板、アパレルなど、どの媒体でどのように使用する予定なのかを具体的に列挙しておく必要があります。たとえ一部にしか使用しない場合でも、将来的に想定される展開まで見越して契約に盛り込んでおくことが、安全かつ戦略的な判断といえます。

 

著作権関連のトラブルが起きやすいポイントを可視化するため、以下の表に整理しています。

 

トラブルの原因 内容の例 対策として盛り込むべき契約文言例
著作権の帰属曖昧 支払い後も著作権がデザイナーに残っていた 著作権を発注者に譲渡する旨を明記
使用範囲の不明確 ロゴの用途を限定していなかった Web、印刷、商品展開など媒体ごとに明文化
商標登録の不許可 商標登録する際にデザイナーの許可が必要になった 商標登録の使用許諾に関する記載を含める
二次利用の制限 色変更やアレンジができないとのクレーム ロゴの改変・加工の範囲について明記
ガイドラインの不足 デザイン意図が伝わらず無断改変された ロゴの運用ルールを定めたマニュアルの作成義務化

 

特に近年では、企業ロゴの商標登録がビジネス戦略の一環として重要視されており、その登録の際に著作者の許可が必要と判断されるケースが増えています。商標登録は、ロゴを模倣や不正使用から守る重要な手段ですが、著作権の所在が不明確な状態では登録が通らない可能性があります。こうした状況を避けるためには、契約時に商標登録についても許可を明記し、発注者が自由に手続きを行えるようにしておくことが理想的です。

 

ロゴ制作において、デザイン品質と同じくらい重要なのがこうした契約設計の思考です。プロは美しさや機能性だけでなく、納品後にクライアントが安心してロゴを運用できる環境づくりを重視しています。逆にいえば、この契約フェーズを軽視することは、どれだけ高品質なロゴであっても長期的なブランド運用にリスクを残すことになります。

 

まとめ

ロゴ制作において最も重要なのは、単なるデザインの見た目ではなく、その背後にある明確な考え方や戦略です。ブランドの理念や提供する価値、ターゲット層の期待などを可視化するためには、ロゴがどんな場面で、どんな印象を与えるべきかを一貫して設計する必要があります。

 

また、ロゴは企業や団体が発信するあらゆる媒体に使われ、初対面の印象を左右する視覚的な名刺とも言える存在です。認識性や記憶性、再現性を高めるには、フォントの形状やカラーの意味、ロゴタイプとシンボルのバランスなど、細部まで考慮されたデザインが求められます。見た目の美しさだけではなく、伝えるべき内容が設計されていなければ、意味のあるロゴにはなりません。

 

読者の中にはとりあえず作ればいい、安く早く仕上げたいと考える方もいるかもしれません。しかし、思いつきや流行に流されたロゴは、長期的にブランド価値を損ねるリスクがあるため注意が必要です。プロのデザイナーが時間をかけてヒアリングやリサーチを行い、考え抜いた末に完成させるロゴこそ、信頼と成果につながる資産となります。

 

ロゴ制作をこれから検討する方も、すでにあるロゴを見直したい方も、まずはなぜそのロゴが必要なのか、何を伝えたいのかという本質的な問いに向き合うことが大切です。見た目の印象を超えた、戦略的な思考によるロゴ設計こそが、真に効果的なブランディングへと導いてくれる鍵となります。

 

ロゴ制作でブランド価値を高める - 株式会社SECプランニング

株式会社SECプランニングは、企業や店舗の周年記念やリニューアルに伴うロゴ制作を中心に、お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、寄り添ったプランをご提案しております。ブランドイメージを決定づける大切なデザインを、お客様と共に考え、満足いただける形で作り上げます。また、名刺や車両へのマーキングなど、ものづくり視点のデザインも提供しております。デザイン作成からアイテム展開、運用管理まで一貫して対応するVISサービスもご用意しております。

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よくある質問

Q.ロゴ制作をプロに依頼する場合、料金以外で重要なポイントは何ですか?
A.ロゴ制作の費用だけに注目しがちですが、実は納品後の使用範囲や著作権の取り扱い、修正回数、納期、そして過去の実績なども非常に重要です。例えば、ロゴマークの納品形式が限られていたり、商標登録に使えないデザインだった場合、後々の媒体展開に支障が出ます。また、信頼できるデザイナーはヒアリング工程に時間をかけ、理念やブランドイメージをロゴに反映するため、単なるビジュアル表現にとどまらず、視覚的に記憶に残る効果的なブランディングにつながります。判断基準はデザインそのものだけでなく、包括的な工程と考え方に基づく対応力です。

 

Q.ロゴ制作でよくある失敗は何ですか?避けるために意識すべき考え方とは?
A.一番多い失敗は、見た目だけで判断してしまい、ブランドの理念やターゲットに合っていないロゴを採用してしまうことです。また、著作権や使用範囲の明確化が不十分で、完成後にトラブルになるケースもあります。制作ステップの初期段階でテーマやコンセプト、想いを明確にし、それを反映するロゴタイプやシンボルの選定が必要不可欠です。ブランディングを成功させるには、フォントやカラー、サイズのバランス、配置など視認性にも配慮した設計が求められます。このような思考プロセスを踏むことで、視覚的効果とブランド戦略の両立が可能になります。

 

Q.ロゴを自作するメリットと、プロに依頼するメリットはどう違いますか?
A.自作のメリットは費用が抑えられる点や自由度の高さですが、構成やフォント、コンセプトが一貫しないと、印象が分散してしまい信頼を損ねるリスクがあります。対してプロに依頼すれば、目的や理念に基づいたデザイン戦略の提案、ヒアリングによるアイデンティティの掘り下げ、媒体対応まで考慮したデータ形式での納品が可能です。さらに、商標登録や著作権対策も万全なため、後のトラブルを回避できます。特にロゴデザインが会社や団体の記憶に残る存在として機能するには、設計段階での考慮と専門的な視点が不可欠です。

 

Q.ロゴ制作の工程で、最も重要なステップはどこですか?
A.最も重要なのは、制作の初期段階におけるテーマと価値の明確化です。ここで企業やブランドが何を伝えたいのか、どのような印象を与えたいのかを言語化し、ビジョンやターゲットに沿ってロゴの方向性を固めます。さらに、シンボルマークやロゴタイプの造形、フォントやカラーの選定もすべてこの考え方に沿って設計されるべきです。工程が曖昧なまま進むと、納品後に意図と違うと感じるケースが多発します。リサーチやヒアリング、媒体展開における使用シーンを事前に想定し、段階的に検討することが成功の鍵です。

 

会社概要

会社名・・・株式会社SECプランニング
所在地・・・〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3丁目8−7 東亜ビル 2階
電話番号・・・03-6661-6792


 

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