ロゴ制作の練習のお題の選び方と継続できる工夫
ロゴ制作のスキルを効率良く伸ばすには、日々のトレーニングが不可欠です。しかし、ただ漠然とロゴを模写するだけでは成長の実感が得にくく、長続きしません。そこで重要になるのが、お題の選び方と練習の継続方法です。このセクションでは、ロゴ練習を成果につなげるために最適なお題の設計と、日々取り組むための仕組みづくりを解説します。
お題選びの第一のポイントは、難易度の段階分けです。いきなり複雑なロゴに挑戦すると、挫折の原因になります。初心者は図形が単純なロゴから始め、文字要素を含むロゴ、シンボルロゴへとステップアップするのが効果的です。
スキル別おすすめロゴ練習お題
レベル
|
お題例
|
目的
|
初級
|
シンプルな図形ロゴ(例 Dropbox)
|
図形配置や構造の理解
|
中級
|
タイポグラフィ中心(例 FedEx)
|
フォント選定、文字間のバランス感覚
|
上級
|
アイコン+文字(例 Spotify)
|
複合要素の統合、ブランド性の理解
|
創造力強化用
|
架空ブランドのロゴ制作
|
ゼロからの発想、コンセプト設計力の育成
|
成果が出やすいお題にはいくつかの共通点があります。
- 図形が整理されていて構成が読み取りやすい
- ブランドの意図が視覚化されており、模倣を通じて学べる
- 複雑すぎず、30分~1時間で完了できるボリューム感
お題を選ぶ際には、視覚的な完成度だけでなく「自分がどんなスキルを伸ばしたいのか」を軸に据えることが重要です。たとえば「図形配置が苦手」な方は幾何学的なロゴを、「文字バランスが不安」な方はタイポグラフィ中心のロゴを選ぶと効果的です。
さらに、継続できる仕組みづくりには以下の3つが欠かせません。
一つ目は、習慣化するスケジュール管理です。毎朝10分だけでも時間を確保し、曜日ごとにテーマを決めておくと継続しやすくなります。たとえば「月曜=図形」「火曜=文字」「水曜=カラーバリエーション」のように、ジャンルを分けると飽きにくくなります。
二つ目は、進捗を可視化する記録の導入です。自作ロゴのスクリーンショットや改善点を書いたメモを週ごとにまとめて保存しておくと、自分の成長がひと目で分かり、やる気が続きます。さらに、SNSに「ロゴ練習」「毎日ロゴチャレンジ」などのハッシュタグで投稿すれば、外部のリアクションが励みにもなります。
三つ目は、練習目標の設定です。たとえば「30日で20個のロゴを模写する」「毎週1つオリジナルを完成させる」など、短期ゴールと長期目標を組み合わせることで、目指すべき姿が明確になり、迷いなく練習できます。
ロゴ練習は継続こそが最大の効果を生み出します。お題の選び方を工夫し、自分に合ったテーマと仕組みを整えることで、着実にスキルを磨いていくことが可能です。
ロゴ練習の手法トレースについて
ロゴ練習でよく取り入れられる手法の一つが「トレース」です。トレースとは既存のロゴをなぞって再現する練習方法で、デザインの構造理解や手の動きの習得に非常に効果的です。ただし、著作権の問題に配慮し、練習に適したロゴ素材や商用利用が許されている例を選ぶことが重要です。
トレース練習では、次の3ステップで効率よく進めるのがおすすめです。
1 Illustratorに素材画像を配置する
2 ペンツールや図形ツールでアウトラインをなぞる
3 線幅や色を調整しながら再現度を高めていく
このプロセスを通じて、どのようにしてデザイナーがロゴを構築しているのか、そのロジックを体感できます。とくに円や直線の扱い、文字の太さの調整、シンボルの配置といった細部に注意を払いながら模写することで、見ただけでは気づけない工夫を発見できます。
また、トレース練習での注意点として、模写作品を公開する際は「練習目的であること」「商用利用していないこと」を明記するようにしましょう。SNSで「ロゴ トレース 練習」や「模写 著作権」などのトピックが議論されることもあり、第三者に誤解を与えない配慮が大切です。
トレース練習は、地味ながら非常に奥深い技術習得の道です。素材の選定と著作権への配慮を忘れず、日々の練習に役立ててください。